リーグ戦前半、というか岩本煌史選手にとっては開幕戦であり青柳亮生選手にとってはまだ2戦目ですが、いきなり話題性の大きいカードが実現しました。
Jr. BATTLE OF GLORY 2023のリーグ戦の1試合ではなく、新旧全日ジュニアエース対決と呼ばれたこの試合。
現在フリーの岩本選手は「新旧エースとかどうでもいい」というスタンスでしたが、見る側からするとどうしてもわかりやすいテーマに落とし込みたくなるもので、全日本プロレス側も「新旧全日jr」というタイトルでダイジェストをYouTubeにアップしています。
10本1本勝負という短いルールですが、それでも全日本プロレスTVでフル視聴するのとYouTubeのダイジェストで見るのではかなり印象が違って驚きました。
全日本プロレスTVで見た感想としては『岩本煌史の圧倒』
入場からのラスボス感、10本1本勝負ゆえの珍しい手数の多さを見せる岩本煌史。
ただ技を増やすのではなく、自分が磨いてきた技のアレンジを中心としながら岩本らしさと全日時代とは違う新しさ・変化を見せる辺りはお見事の一言。
そして基本的には防戦が多かった青柳亮生選手ですが、要所要所で身体能力を活かした技を見せていきますが岩本煌史の猛攻を一時的に止める手段でしかなく、勝利を目指すためというところまではいかなかった印象でした。
最後は岩本のリバースゴリースペシャルボムでカウント2、そして時間切れ引き分けで痛み分けの勝ち点1をお互いが手にすることになりましたが、試合後に悔しそうだったのはどちらかと言えば岩本選手の方だったように見えます。
あそこまで押し込んで勝てなかった側と、何とか粘っての引き分けに持ち込んだ側での明暗だったのかもしれません。
ただ「岩本煌史の強さ」は引き分けでも見せつけることができましたし、同時に全日本プロレスを背負ってきた青柳亮生選手のタフさも見せたこの試合。
岩本煌史が退団する前にこの試合がこの内容で行われていたら、最後のリバースゴリースペシャルボムで3カウントが入っていたのではないでしょうか。
そこを凌いだのは青柳亮生選手がこの2年で培ってきたものだと思いますし、岩本煌史選手が言うように「決着戦」はどこかのタイミングで実現してほしいものです。
そして、この試合では「孤高の芸術」を使わなかった岩本選手。
あの強烈なリバースゴリースペシャルボムより上に位置する磨かれた技、孤高の芸術を温存した状態だったことにも何かメッセージがありそうです。
もちろん青柳亮生選手も「ファイアーバードスプラッシュ」を使っていませんので、お互いにまだこれで終わらないという状況であることは確かなのではないでしょうか。
さて、今回のJr. BATTLE OF GLORY 2023ですが試合の順番がかなり変則的です。
未だ開幕戦を行っていない井上選手もいますし、岩本煌史・阿部史典はまだ1試合。
名古屋大会を迎える今週ですがここでカードが無い岩本選手が1試合しか行っていない間に、青柳亮生選手らは3試合目を行うことになります。
なので勝ち点の差が見た目的には大きくなっていく錯覚を起こしてしまうので、見る側も選手側も頭が混乱する可能性がありますね(笑)
あ、そうそう。
この試合のダイジェストにしても最強タッグのダイジェストにしてもですが、やはりサムネが良くなっていますよね。
で、このダイジェストは全日本プロレスTVを見ているとわかるようにリングサイドからスマホ撮影していたものだと思うのですが・・・
全日本プロレスTVの中継よりも遥かにこのダイジェストの方が綺麗なんですよ、映像が。
集音に関してはダイジェストは客席側の声がほぼ入っていないので、もっと盛り上がっているのにダイジェストだと静まり返っているように見えてはしまいますが。
映像に関しては明らかにダイジェストの方が画質も臨場感も上なので、このダイジェストを見て全日本プロレスTVを契約して視聴すると「あれ?」って思うかもしれないですよねぇ。