今のところ...

個人的には実験的と言われるシステムや大胆な挑戦というのは新日本プロレスの醍醐味だと思って30年間見てきています。

なので今回のG1についても楽しみではあったのですが...

現状、まだ前半も前半が終わったところで「今年のG1は」なんて時期尚早ではあると思いますが...SNS、また身近なプロレスファンからの不満の声が多いことについては、現時点では擁護するのが難しいという印象になってきました。

満員でパンパンにならない理由は32人制でカードが甘くなる部分はあるでしょうが(チケット代の問題もあると思いますが)やはりG1と言えば少なくともメイン級のカードが2~3あって、興味深いカードが2~3あってぐらい豪華なものであるという頭がファンにはありますもん。

ここまで人数が多いとやはり薄いカードも増えてしまいますからね...

あとAブロックに若手をまとめて入れて「令和闘魂三銃士」なんて名付けた状態にしたことも今現在では微妙な印象になりつつあります。

海野選手と成田選手が引き分け、成田選手と辻選手が引き分けていますが、試合内容云々の前に「あ、令和闘魂三銃士って括りを受け入れて走ってるな」という印象があるんですよ。

結局会社に言われた令和闘魂三銃士に「ならないといけない」という受け入れた感じがあるので、ファンが求めていた熱さと違うというか...ファンには伝わるじゃないですかそういうの。

加えて、結果だけを見れば辻陽太選手は「怪物」から「怪物っぽい」になってしまい、帰国したところのインパクトをIWGP戦から現在まで超えることのないまま。
試合半分以上ニヤニヤしていて勝てないとなると「おいおい」と言いたくなるファンも出てくるでしょうし、例えば内藤哲也選手のニヤニヤとは違うんですよ・・・これは内藤哲也選手のファンは凄く感じていると思うんです。

内藤哲也選手は新日本プロレスのエースになりたい、エース棚橋弘至のようになりたい!と頑張ってきてG1も手にしたのにファンに受け入れられずにブーイングを浴びる事態にまでなりましたと。

その中で開き直ってのニヤニヤだったわけで、あの表情には様々な感情があったからこそその後のL・I・Jでの大爆発に繋がったわけですよ。

みんながブーイングを浴びせていた表情を数年後に大歓声を浴びる表情にしたわけですから。

でも辻選手の場合はニヤニヤして帰ってきて大インパクトを与えて、そこからニヤニヤして勝てないという状態ですから「怪物感を出すためだけのツール」でしか現時点でないという状態。

そしてその辻選手と引き分けた成田選手ですが、海野戦同様に残り試合時間がないところで「え?」という行動を継続し・・・ネタ化したいのか?という印象になりました。

今回に関しては残り試合時間10秒でコーナー上でのコブラツイストを仕掛けたことで、実況からも「それでは勝てない」という声が出てしまい。残り試合時間5秒のところでコーナー上から客にアピールですからね・・・

時間なんて耳に入らないぐらいに令和闘魂三銃士の戦いは熱いんだ!!

みたいなことなのかもしれませんが、その表現のための20分一本勝負は熱が冷める人も出てくるでしょう。

ヤングライオン同士の引き分け連発から誰が抜けていくのか?というところをG1でやられてもそれはなんか違いますし。

そもそも30分1本勝負でもメイン以外は20分かからずに終わってきたG1の公式戦の歴史が、急に20分1本勝負になったら引き分けが増えるって本来「」ですからね。

20分かからずに終わってきた公式戦が、20分1本勝負という制限が生まれたことにより更にスピーディーな試合にならないとおかしいんですよ。

海野選手も結局棚橋選手になりたいのかモクスリー選手になりたいのかわからず...その融合でもなく、一時期実況席からボロカス言われていた後藤洋央紀選手のようにアピールが多すぎるところもありますから、新日本プロレスの歴史に習えば危険なタイプ化してきています。

またこの令和闘魂三銃士に嫉妬心を燃やすグレート-O-カーン選手は今回You Tubeの無料放送部分だったことも痛手で...寸止め正拳突きとコメント欄で言われ、その後のTTDが自分の太ももにそっと置くというところもツッコミ連発でした。

※この部分はグレート-O-カーン選手の迷いやスランプという表現に繋がっていく可能性もありますが、それにしても実況掲示板やSNSやYou Tubeコメント欄が地獄絵図に...

加えて先日の大会もですが、気温が影響しているのか新日本プロレスらしからぬもっさりした試合が多いですよね。

内藤哲也選手も「ど、どうした?大丈夫か?」という声がファンから多く出ていますし、もっさり進んでいって最後3分だけタイトル戦の終盤みたいなエンジンに変わる試合が多いので「20分一本勝負」という決まりの解釈がファンの思っている方向と違っているのかもしれません。

先述したように毎年G1を見ている人からすれば、30分1本勝負=20分超えの試合は元々そんなに多くない=20分1本勝負になれば意識的な部分でよりスピーディーになる

という期待だったと思いますし、15分1本勝負のTV王座という前例を作ってからの流れなのでTV王座戦と通常のG1公式戦の中間ぐらいで何が生まれるか?に期待していたと思うのです。

メイン後にオカダカズチカ選手が「盛り上がってますか?」「G1は歓声があってこそ~」「歓声がないから~」と最後に言っていたのは、オカダカズチカ選手からしても「あれ?」って感じがあるからだと思うのですが、私の気持ちとしてはファンのイメージと新日本プロレス側のイメージが違う方向の20分1本勝負になっているからなのかなとは思ってしまいますね。

ただ、どう考えても新日本プロレスのレスラーというのはプロレス界の一流選手が揃っているわけでありエンターテインメントとしても最高峰の団体なわけです。

なので、G1中盤あたりから方向転換してくると予想していますし、速ければアオーレ長岡から、少なくとも後楽園ホールの時点でこれまでの雰囲気の大会になるとは思わないです。

空前絶後の尻上がりのG1になる可能性、高いと思いますよ。


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