中邑真輔のコメントで2022年の全てを持っていかれた新日本プロレスに秘策はあるのだろうか

2022年10月31日

全部持っていかれた

本日の東スポ、一面はムタと中邑真輔決定の一報。
そして中邑真輔の言葉を見て「やられたなー」と思った新日本ファンは多いでしょう。
私もその一人ですよ...

「ＷＷＥの中に背中を押してくれる人もいた。奇跡としか言いようがないですよね。もちろん、やりたいと思ってました。誰も踏み入れたことのない領域というか、誰もこじ開けることができなかった扉を開いたわけだから。ハッハッハ…、リアル『Ｆоｒｂｉｄｄｅｎ　Ｄооｒ（禁断の扉）』ですよ」
「本当に運命的だとも思うし、そこを実現するために尽力したのもあるし。過去、武藤敬司とは２度試合してますが、グレート・ムタとは初遭遇、最初で最後。間違いなく自分は時代の奇跡の中にいるんだろうと思ってます」
「ただ、ここで必要以上に猪木さんは意識しないですよ。でも、ちょっと猪木さんふうに言うなら『一寸先はハプニング』ってね」
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/243473

WWEとの交渉は大変だったようですが、それを何とか実現した中邑真輔。
WWEの選手が外で試合をするという禁断の扉に加えて、中邑真輔が新日本ではなくノアに参戦するという禁断の扉を開いたことでAEWとNJPWのＦоｒｂｉｄｄｅｎ　Ｄооｒを一蹴。
中邑真輔が言うように「リアルＦоｒｂｉｄｄｅｎ　Ｄооｒ」ですし、これを「リアル」と言ってしまわれると、AEWとNJPWは「フェイクＦоｒｂｉｄｄｅｎ　Ｄооｒ」にされてしまうわけです。

そして、アントニオ猪木の死という大きな出来事が50周年度に起こってしまった新日本プロレスですが、ハッキリ言ってしまえば「アントニオの猪木の色を消そうとしてきた」のが近年の新日本プロレスです。

そして脱アントニオ猪木に成功し、業界トップに立ったところで50周年だからと急にアントニオ猪木の話題が出てきたりアントニオ猪木を意識する選手が出てきたりしていることも現実。

考えてみれば脱アントニオ猪木、脱ストロングスタイルという大きな流れの中でもそれを繋げようと、そして越えようと、過去と戦い越えようとしていたのが中邑真輔でした。

その中邑真輔が理念とは恐らく対局にあろうWWEへ行ってから年月が流れたところで「一寸先はハプニングってね」とこんなサプライズを起こしてきたわけですから、もう新日本プロレスが逆立ちしても「アントニオ猪木」という１つのテーマで中邑真輔に勝つことはできなくなりました。

仮にイッテンヨンに参戦したとしても、それはもう一寸先はハプニングでもなければサプライズではない。ただアントニオ猪木が亡くなってから最初のイッテンヨン東京ドームにアントニオ猪木の子、神の子と呼ばれた男が話題をさらっていくだけです。

オカダカズチカが猪木風ガウンを纏って延髄斬りや卍固めを見せたところで、中邑真輔とアントニオ猪木の歴史や存在を「そのテーマにおいて」上回ることはできっこありません。
仮にドームメイン後に1.2.3.ダー！としたとしても、仮に中邑真輔がドームのどこかに出てきたのであれば、そこで「闘魂」というテーマは一度完結をすることでしょう。

恐ろしいことに今年の新日本プロレスが見せてきたこと、そしてテーマとなっていたことを全て中邑真輔の登場で持っていかれる、しかも「ノアで」という状況は・・・中邑真輔が好きな私でも、新日本プロレスファンとしては悔しいです。
何が悔しいってワクワクしている自分がいることも悔しいわけですよ。

しかもこれが元旦の第一弾発表なのですから、これ以上のサプライズすら用意されている可能性があるわけですよね。
ノアが勝負をかけてきたと見るのが正しいのだろうと思いますし、新日本プロレスとの会社としての協議があって新日本プロレスがノアに譲ってあげたとも思えませんから（普通ならこのノアの発表の前に中邑真輔関連での発表という点での動きを見せたはずでしょうから）。

何なら、新日本には出ない可能性すらあるわけですよ。